生涯学習グループ 指導員 藤井 丈夫
地域の教育力向上
私の携わっている業務に「地域の教育力向上事業」というものがあります。学校園支援、放課後支援、家庭教育支援の三つの柱を立て、地域学校協働活動に取り組んでいます。
その事業の名称にもなっている地域の教育力を向上していくとはどういうことなのだろうか。どうすれば地域の教育力が向上されるのだろうかという大きな課題を突き付けられたような思いでこの業務を担当しました。
具体的な業務は「放課後子ども教室」「わくわく☆ふぇすた」「マチナカ・クエスト」などのイベントを中心に行っています。業務をこなしていくうちに、このようなイベントを開催していくことが地域の教育力につながっていくことになるのだろうか。 盛大にやればやるほど地域の教育力が高いと言えるのだろうか。どんどん疑問がわいてきました。いったい地域の教育力を向上させるってどういうことなのだろうかと改めて考えてみました。そして、感じることは、決してイベントを盛大に開催することが地域の教育力を高めることになるとは言えないということです。そうではなくて、イベントの企画運営を進めるなかで、「支援者同士のネットワークの構築」「支援者自身のスキルアップ」「支援者それぞれの活動の質の向上」を目的として事業を展開していくことが大切です。そして事業が浸透していくことで、地域のつながりが深まり、地域全体で子育てをしていこうという気運が高まることがまさに地域の教育力向上につながることになるのだと思うのです。
近年、人間関係の希薄化、地域におけるつながりの希薄化などにより、子どもたちが地域の様々な人と交流し、親交を深める機会が減少しています。今まさに地域のつながり、いわゆる地域コミュニティの重要性が問われているのではないでしょうか。そのためにも地域で行われるイベントや行事に積極的に参加し地域とのコミュニケーションを高めていくことが大切だと思います。