知ってほしいな 里親制度(稲美町)

さまざまな事情により自分の家庭で暮らせないこどもを、あたたかい家庭に迎え入れ、成長を見守っていただく制度のことです。
あなたも、こどもたちのためにできることがないか、一緒に考えてみませんか。

さまざまな「里親」のカタチがあります
養育里親
原則18歳未満のこどもを一定の期間、家庭で養育します。(※)
養子縁組里親
養子縁組によってこどもの親(養親)になることを前提としてこどもを養育します。
親族里親
親が死亡・入院などの理由により養育できない場合、こどもの親族が養育します。
専門里親
養育里親のうち、虐待や非行、障がいなど専門的な支援が必要なこどもを養育するために特別な研修を受けた里親です。
(※)季節里親、週末里親(施設入所中のこどもを短期間家庭体験させるもの)や、ショートステイ里親(地域のこどもをショートステイ先として受け入れるもの)も活動の一環としてあります。

町内で活躍されている里親さんに聞きました
● Aさんの体験談 人とひととの出会いの大切さを学びました
こどもに恵まれなく、こどもとの生活を諦めかけていた時に、里親の事を知りました。まずは話だけ聞いてみようと講習会に参加したのがきっかけで、その後も講習会や実習を経て、里親登録をして6年が経ちました。
始めは季節里親からと思い、出会ったのが2人兄弟でした。初めての受け入れが「思春期真っ只中の男の子2人?できる?」と不安だらけでしたが、当時まだまだ小学生感が抜けていない中学1年生の弟と、弟を一生懸命守っている幼さの残る中学2年生の兄。しかし、初めて面会した日に一瞬で不安は消え、彼らと過ごしたいと思いました。部活動では野球部に所属する野球少年たち。スポーツマンらしく礼儀正しく、目を見てしっかりと話してくれ、笑顔が可愛い。ご飯を食べては「うまい!」と満面の笑み。私たち夫婦と同居する母もすっかり彼らの虜になり、一緒に過ごせるお盆休みとお正月が楽しみになりました。彼らとの交流も4年が経ち、今では高校2年生と3年生。将来の会話が多くなり、体も大きく成長。でも、笑顔の可愛さはそのまま。
そんな笑顔の可愛い彼らが運んできてくれたのか、彼らとの出会いの後すぐに我が家もこどもに恵まれました。彼らは息子を可愛がってくれ、息子もお兄ちゃんたちが大好きです。離れたところに住んでいて、年に数回しか会えないですが3兄弟のようです。
里親活動をしたからこそ、彼らと出会え、息子にも出会えました。季節里親の他にも一時保護も経験し、楽しいことも悩んだりしたこともありました。しかし、それは自分たちを成長させてくれる学びでもありました。里親とはこどもたちが安心して帰れる場所を作ってあげることと、自分たちにとっては学びの日々、そして何より人とひととの出会いだと思います。人とひととの出会いには必ず意味がある。無駄な出会いはないのだと私たちは思います。
● Bさんの体験談 里親制度を正しく広く多くの人に理解してほしい
半年前、私たち夫婦ふたりの生活に家族が増えました。可愛い2歳の女の子です。
結婚して数年、こどもがいなかった私たちは以前から気になっていた里親の事を調べ、登録することにしました。
里親にもいくつかの種類があり、一般的に里親になるためには研修を受ける必要があります。研修内容は、こどもの衣食住を学んだり、現役の里親さんのお話を聞いたり、ビデオを見て感想文を書くなどの座学と、乳児院などの施設で実際にこどもと触れ合う実習です。研修では、色々な思いで里親希望をされている皆さんとの交流もできました。私たちのようにこどもがいないご夫婦、実子が数人いて里子を希望するご夫婦。実子が成人し、孫ができ、もう一度子育てをしたいなど、本当にさまざまな家庭がありました。乳児院では、1~4歳くらいのこどもや、生まれたばかりのような赤ちゃんのお世話をさせていただくことができ、本当に貴重な経験ができました。そして登録から数カ月後、待ちに待った里親のお話をいただきました。
初めて会ったのは、ガラス越しで、とても小さくて可愛かったのを覚えています。その後、交流を重ねることになるのですが、最初はなかなか心を開いてくれない時期も長く続きました。小さな体と心で大人にはわからない、いろんな思いをしたのだろうと思います。
そこから半年ほど経ち、信頼関係も少しずつでき、里親として我が家に迎えることができました。今は、とても活発で、おしゃべりも上手になり、すっかり家族として一緒に暮らせています。
人並みに子育ての悩みはありますが、それも含め毎日成長していく姿を目の前で見られることはこの上ない幸せです。大切な命を預かり育てていくのですから誰にでも簡単にできる事ではないと思います。だからこそ、この里親制度が正しく広く、より多くの人に理解していただけることを望みます。
ひとりでも多くのこどもたちが健やかに、心穏やかに暮らせますように。

里親に関するパネル展示と相談会を実施します
●里親制度説明会・相談会
と き 11月28日(金)14:00~16:00
ところ ふれあい交流館 研修室1、2、3
里親支援センターやこども家庭センター職員、地域で活動中の里親さんがさまざまな疑問にお答えします。
●パネル展示
と き  11月21日(金)~28日(金)
ところ 役場新館ロビー、コスモホールロビー
里親制度や里親の体験談などを紹介します。
【上記の説明会に関わらず、ご相談をお受けします】
兵庫県中央こども家庭センター ☎078-923-9966 月~金曜日 9:00~17:00
里親支援センターゆーかり ☎079-438-1117 月~金曜日・祝日 8:00~19:00 土、日曜日 9:00~18:00
稲美町役場 いなみこども家庭センター ☎079-492-9154 月~金曜日 8:30~17:15

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